ジョギング初心者の足が痛くなる原因は?正しいフォーム・ランニングシューズの選び方とケガを防ぐ始め方

ジョギング

健康づくりのためにジョギングを始めたものの、走るたびに足、膝、すね、足首などが痛くなると「フォームが悪いのでは?」「シューズが合っていない?」と心配になるものです。初心者のランニングで起こる痛みは、フォームや靴だけでなく、走る距離・速さ・頻度を急に増やしたこと、休養不足、路面、筋力、過去のけがなど複数の要因が関係します。

特に注意したいのは、痛みを「初心者だから当然」と決めつけて走り続けることです。運動後に少し疲労感がある状態と、特定の場所に繰り返し痛みが出る状態は同じではありません。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むこと、運動前・運動中・運動後の体調を確認することが示されています。[参照:厚生労働省「身体活動・運動の推進」]

この記事では、ジョギング初心者が足を痛めにくくするためのフォーム、シューズ選び、練習量、ウォームアップ、休養の考え方を整理します。すでに痛みがある場合に、走るのを中止して医療機関へ相談したほうがよい目安についても解説します。

  1. ジョギングを始めて足が痛くなるときは「フォームだけ」を疑わない
  2. 初心者のフォームは「完璧な着地」より自然に走れることが大切
  3. 上半身は力まず、少し前へ進む自然な姿勢を意識する
  4. 走っていると足音が大きい場合は歩幅を確認する
  5. 初心者は「会話できるくらい」のペースから始める
  6. 走り続けるのがつらければ「歩く+走る」で問題ない
  7. 走行距離は「○%ずつ増やせば絶対安全」と考えない
  8. 毎日走るより休養日を作る
  9. ランニングシューズは「一番柔らかい靴」を選べばよいわけではない
  10. シューズのサイズはつま先に少し余裕を持たせる
  11. 初心者がいきなりレーシングモデルを選ぶ必要はない
  12. 買ったばかりのシューズでも痛みが出ることはある
  13. 走る前にはウォームアップを行う
  14. 走り終わったら急に止まらずクールダウンする
  15. 筋力トレーニングもランニングの土台になる
  16. 膝・すね・足裏・アキレス腱など「どこが痛いか」を記録する
  17. 筋肉痛と「走ってはいけない痛み」は同じではない
  18. 強い痛みや腫れがある場合はジョギングを中止する
  19. 痛みを我慢して「走れば慣れる」と考えない
  20. 初心者向けの1週間は「走らない日」を含めて考える
  21. 具体例:3km走ると膝が痛くなる場合
  22. 具体例:すねが走るたびに痛む場合
  23. 具体例:足裏やかかとが痛くなる場合
  24. 坂道や硬い路面をいきなり増やさない
  25. 体重を減らす目的でも急に長距離を走る必要はない
  26. 基礎疾患や過去のけががある場合は運動開始前に相談を
  27. 初心者がジョギング前に確認したいチェックリスト
  28. 初心者が覚えておきたいフォームの要点
  29. ランニングシューズ選びのチェックリスト
  30. フォーム改善より先に「痛くない状態」を取り戻すことも必要
  31. まとめ:初心者は「正しいフォーム」より無理のない負荷管理を優先する

ジョギングを始めて足が痛くなるときは「フォームだけ」を疑わない

ランニングを始めた直後に足が痛くなると、最初にフォームを直そうと考えがちです。しかし実際には、フォームだけが原因とは限りません。これまでほとんど走っていなかった人が急に数km走れば、心肺機能より先に足の筋肉、腱、関節などへ負担が集中することがあります。

例えば普段は1日数千歩程度しか歩かない人が、「健康のために毎日5km走ろう」といきなり始めた場合を考えてみましょう。走る動作では歩行より大きな負荷が繰り返しかかるため、体力的には走れても、脚がその負荷にまだ慣れていない可能性があります。

初心者ほど「どんなフォームで走るか」と同じくらい「どれだけ走ったか」を確認することが重要です。走り始めてから痛みが増えたのであれば、直近の走行距離、走る日数、ペース、坂道の量などが急増していないか振り返りましょう。

初心者のフォームは「完璧な着地」より自然に走れることが大切

ランニングフォームについて調べると、「かかと着地はダメ」「フォアフットが正しい」「ミッドフットで走るべき」など、さまざまな情報が見つかります。しかし初心者が着地位置だけを意識しすぎて、無理に走り方を変更するのはおすすめできません。

人によって体格、脚の長さ、走る速度、関節の動き、筋力は異なります。かかと寄りで接地する人もいれば、足裏の中央寄りで接地する人もいます。大切なのは特定の着地方法へ無理に矯正することではなく、体の真下に近い位置へ自然に着地し、大きく前へ足を投げ出しすぎないことです。

例えば「歩幅を広くしたほうが速く走れる」と考え、膝を伸ばした状態で身体よりかなり前へ足を着くと、着地時にブレーキをかけるような動きになりやすくなります。初心者は歩幅を無理に広げず、小さめの歩幅でリズミカルに走るほうが自然なフォームを作りやすいでしょう。

上半身は力まず、少し前へ進む自然な姿勢を意識する

走るときは背中を丸めすぎたり、逆に胸を反らせすぎたりせず、頭から腰までを自然に保ちます。視線は足元だけを見続けるのではなく、少し前方を見ると姿勢を維持しやすくなります。

前傾姿勢を作ろうとして腰だけを大きく曲げる必要もありません。体全体がわずかに前へ進んでいく感覚で十分です。

腕は肩の力を抜き、肘を自然に曲げて前後へ動かします。手を強く握り続けると肩まで緊張しやすいため、軽く握る程度にします。「正しい形にしなければ」と全身へ力を入れるより、余計な力を抜いて楽に走れる姿勢を優先しましょう。

走っていると足音が大きい場合は歩幅を確認する

自分のフォームを確認する簡単な方法の一つが足音です。走るたびに「ドスン、ドスン」と大きな衝撃音がする場合、必要以上に跳ねていたり、身体よりかなり前へ着地していたりする可能性があります。

その場合はスピードを落とし、歩幅を少し小さくしてみましょう。無理に「つま先で静かに着地しよう」とする必要はありません。着地方法そのものを変えるのではなく、まずオーバーストライドになっていないか確認します。

スマートフォンで横から短い動画を撮ってもらう方法もあります。足が身体から大きく前へ伸びていないか、上半身が極端に後ろへ反っていないか、といった大まかな特徴なら自分でも確認できます。

初心者は「会話できるくらい」のペースから始める

ジョギングを始めると、ついタイムや1kmあたりのペースを気にしてしまいます。しかし健康づくりを目的に始めたばかりなら、最初から速く走る必要はありません。

目安としては、息は弾むものの短い会話ができる程度の楽なペースから始めます。走り始めて数分で息が激しく上がり、最後まで我慢して走っているなら、初心者には速すぎる可能性があります。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが基本とされています。いきなり目標量を達成しようとするのではなく、現在の体力に合わせて徐々に増やすことが大切です。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動ガイド2023 成人版」]

走り続けるのがつらければ「歩く+走る」で問題ない

ジョギングを始めたからといって、30分間ずっと走り続けなければ意味がないわけではありません。むしろ運動習慣がなかった人には、ウォーキングとジョギングを交互に行う方法が使いやすいでしょう。

例えば最初は「5分歩く→2分ゆっくり走る→3分歩く」を数回繰り返します。慣れてきたら走る部分を3分、5分と延ばしていきます。脚に痛みが出ず、翌日にも強い違和感が残らないことを確認しながら進めます。

厚生労働省も、健康状態や体力には個人差があるため、可能なものから取り組み、少しずつ身体活動を増やすという考え方を示しています。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「アクティブガイド2023」]

走行距離は「○%ずつ増やせば絶対安全」と考えない

ランニングでは「週間走行距離を毎週10%まで増やす」というルールを耳にすることがあります。しかし、すべての初心者に当てはまる絶対的な安全基準ではありません。

例えば週2kmしか走っていない人と週30km走っている人では、10%の意味がまったく違います。また体重、年齢、スポーツ経験、過去のけがなどでも耐えられる負荷は異なります。

初心者は数字だけで増量を決めず、走っている最中の痛み、走った直後、翌朝の状態を確認しながら段階的に増やすほうが現実的です。距離を増やす週はスピードを上げないなど、一度に複数の負荷を増やさないこともポイントです。

毎日走るより休養日を作る

やる気がある初心者ほど「毎日走ったほうが早く体力が付く」と考えがちですが、身体がランニングの負荷へ適応するためには回復時間も必要です。

例えば月曜日にジョギングをしたら火曜日はウォーキングだけにし、水曜日に再び走る、といった組み方があります。週2~3回程度から始め、身体の状態を確認する方法なら無理を防ぎやすくなります。

休養日は何もしない日である必要もありません。痛みがなく体調が良ければ、軽いウォーキングなどで身体を動かすこともできます。ただし痛みがある場所へ負担をかけてまで運動を続ける必要はありません。

ランニングシューズは「一番柔らかい靴」を選べばよいわけではない

初心者用ランニングシューズでは「クッション性が高いほど安全」と思われることがあります。クッション性は快適性に関わる重要な要素ですが、それだけで自分に合う靴が決まるわけではありません。

重要なのは、実際に履いたときに足へ合い、走っていて違和感が少ないことです。足の長さだけでなく横幅、甲の高さ、かかとの形などには個人差があります。同じ27cmでもメーカーやモデルによってフィット感は変わります。

可能であればランニング用品を扱う店舗で両足を測定してもらい、複数モデルを履き比べましょう。「初心者だからこのモデル」と商品名だけで決めるより、自分の足との相性を優先するほうが大切です。

シューズのサイズはつま先に少し余裕を持たせる

ランニングシューズは、普段履きの革靴のようにつま先までぴったりにするのではなく、指先がシューズ先端へ強く当たらない程度の余裕が必要です。ただし余裕を取りすぎて靴の中で足が前後左右へ大きく動く状態も適切ではありません。

かかと部分は歩いたり軽く走ったりしたときに大きく浮かないこと、足の甲や横幅が強く圧迫されないことも確認します。左右で足の大きさが異なる人もいるため、必ず両足を履いて試してください。

夕方は足がややむくんでいることもあるため、実際に走る時間帯に近い状態で試着する方法もあります。普段ランニングで使う靴下を持参すると、より実際の条件に近いフィット感を確認できます。

初心者がいきなりレーシングモデルを選ぶ必要はない

店頭には軽量なレース用シューズや高反発素材、プレートを搭載したモデルも並んでいます。魅力的に見えますが、健康目的でジョギングを始めた初心者が最初から競技向けモデルを選ぶ必要はありません。

まずは日常のジョギングを想定したトレーニング用シューズを中心に、履き心地、安定感、重量、クッション感を比較するほうが選びやすいでしょう。

将来5kmや10kmの大会へ参加し、タイムを狙うようになってから用途別のシューズを追加しても遅くありません。最初の一足は「速く走れる靴」より「無理なく練習を続けられる靴」を基準にします。

買ったばかりのシューズでも痛みが出ることはある

新しいランニングシューズへ交換すれば、現在の痛みが必ず解決するわけではありません。痛みの原因が走りすぎや既存のけがであれば、靴を変えて走り続けても改善しない可能性があります。

また新しいシューズは、以前の靴とソールの厚さ、硬さ、かかととつま先の高低差、足裏の感覚などが変わることがあります。最初から長距離を走らず、短いウォーキングや軽いジョギングから試すほうが安全です。

「高価なシューズを買ったから足を痛めない」とは考えず、靴は負荷管理やフォームと組み合わせて考えましょう。

走る前にはウォームアップを行う

厚生労働省の「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」では、毎回の運動前に体調を確認し、ウォームアップを実施することが重要とされています。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」]

ジョギングなら、いきなり玄関を出て全速力で走るのではなく、まず数分歩き、徐々に速度を上げます。その後、足首を動かしたり軽く脚を動かしたりしてからジョギングへ移ると身体を運動へ移行させやすくなります。

特に寒い日は身体が温まるまで時間がかかります。最初の5~10分程度をウォームアップ区間としてかなりゆっくり進む方法も実践しやすいでしょう。

走り終わったら急に止まらずクールダウンする

運動後についても、厚生労働省は体調確認とクールダウンを重要なポイントとして挙げています。走り終えた瞬間に立ち止まるのではなく、数分間ゆっくり歩いて呼吸や心拍を落ち着かせます。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」]

運動後にふくらはぎ、太ももなどを無理のない範囲で軽くストレッチするのもよいでしょう。ただし「強く伸ばせば痛みが治る」というものではありません。

すでに特定の場所が強く痛む場合は、その部分を無理に伸ばしたり強く揉んだりせず、運動を中止して状態を確認することを優先します。

筋力トレーニングもランニングの土台になる

ジョギングを始めると有酸素運動だけに集中しがちですが、脚や体幹の筋力も重要です。厚生労働省の身体活動・運動ガイド2023では、成人について筋力トレーニングを週2~3日行うことも推奨しています。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動ガイド2023 成人版」]

初心者なら自重スクワット、ヒップリフト、カーフレイズなど、基本的な種目から始める方法があります。ただし筋トレでもフォームを崩して無理な回数を行えば痛みにつながります。

ランニングを始めたばかりで脚が疲れている日に、さらに高負荷の脚トレーニングを追加する必要はありません。ジョギングと筋トレの両方を含めて一週間の負荷を考えましょう。

膝・すね・足裏・アキレス腱など「どこが痛いか」を記録する

「足が痛い」という情報だけでは原因を判断できません。膝の外側、膝のお皿周辺、すね、アキレス腱、かかと、足裏、足の甲など、痛む場所によって考えられる問題は異なります。

また「走り始めだけ痛い」「3kmを超えると痛い」「走っている間は平気だが翌朝痛い」「歩くだけでも痛い」といった発生タイミングも重要です。

スマートフォンのメモなどへ、日付、走行距離、時間、ペース、シューズ、路面、痛みの場所、痛みの程度を記録しておくと、運動量との関係が見えやすくなります。医療機関へ相談するときにも役立ちます。

筋肉痛と「走ってはいけない痛み」は同じではない

運動を始めた直後には、普段使っていなかった筋肉に遅れて筋肉痛が出ることがあります。一方、関節や骨の一部分に鋭い痛みがある、走るたび同じ場所が痛くなる、徐々に悪化するといった状態を単なる筋肉痛として扱うのは危険です。

痛みをかばって走り方が変わっている場合も、いったん走るのを中止する判断が必要です。かばった状態で走り続けると、別の場所へ負担が移ることがあります。

「走れるかどうか」ではなく「正常なフォームで痛みなく走れるか」を基準の一つにするとよいでしょう。

強い痛みや腫れがある場合はジョギングを中止する

走っている最中に急な強い痛みが出た場合や、運動後に明らかな腫れがある場合は、無理に次のジョギングを続けるべきではありません。

体重をかけられない、普通に歩くことが難しい、強い腫れや変形がある、転倒や捻挫など明確な外傷後から痛む、といった場合には早めの医療機関受診が必要です。

また休養しても改善しない痛み、繰り返す痛み、日常生活にも影響する痛みについても整形外科などで相談しましょう。この記事だけで痛みの原因や疾患名を判断することはできません。

痛みを我慢して「走れば慣れる」と考えない

心肺的な「きつさ」と、けがにつながる可能性のある「痛み」は分けて考える必要があります。息が少し弾むことは運動として自然ですが、膝や足首の痛みを我慢する必要はありません。

「昨日も痛かったけれど今日走れば身体が慣れるだろう」と毎日負荷を加えると、回復する時間がありません。走り始めてから痛みが増えているなら、一度距離や頻度を下げることもトレーニングの一部です。

厚生労働省も運動前だけでなく、運動中・運動後まで体調確認を行うことを安全対策として挙げています。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」]

初心者向けの1週間は「走らない日」を含めて考える

運動経験が少ない人なら、最初から毎日ジョギングするのではなく、週2~3回程度の軽いジョギングから始める方法があります。残りの日は休養または無理のないウォーキングなどにします。

例えば月曜日に20~30分の「歩く+ゆっくり走る」、火曜日は休養、水曜日はウォーキング、木曜日に再び軽いジョギング、金曜日は休養といった組み方です。土日に長く走りたい場合も、いきなり距離を倍にすることは避けます。

これは全員に共通する固定メニューではありません。年齢、体力、運動経験、健康状態によって適量は変わります。翌日に痛みが残るなら、さらに負荷を減らしてください。

具体例:3km走ると膝が痛くなる場合

例えば毎回3km付近から膝が痛くなるなら、「3kmを我慢して走り切る」のではなく、まず痛みが出ない範囲まで負荷を下げます。

1km程度の軽いジョギングとウォーキングを交互にし、痛みが出ないか確認する方法があります。同時にペースを落とし、歩幅を無理に広げていないか、シューズが足に合っているかも確認します。

距離を減らしても同じ場所が痛む、日常の階段でも痛む、症状が続く場合は、自己流のフォーム変更を繰り返すより整形外科などで原因を確認するほうが安全です。

具体例:すねが走るたびに痛む場合

ジョギング開始後にすね周辺が繰り返し痛む場合も、単純に「フォームが悪い」とは決められません。急激な走行量の増加などが関連することがありますが、すねの痛みには複数の原因があります。

特に一点を押すと強く痛む、歩いていても痛い、休んでも改善しない場合には、運動を中止して医療機関へ相談することが重要です。

痛みがある状態で「つま先着地にすれば治る」などと自己判断でフォームを大きく変更することは避けましょう。原因を確認せず着地方法を変えると、ふくらはぎやアキレス腱など別の場所へ負荷が移ることもあります。

具体例:足裏やかかとが痛くなる場合

足裏やかかとの痛みでは、シューズのサイズやフィット感、練習量、路面などを確認します。新しい靴へ交換した直後から症状が始まったのであれば、以前の靴との違いも重要な情報になります。

ただし「クッションの厚い靴にすれば治る」と自己判断するのは避けましょう。足裏・かかとの痛みにも複数の原因があり、長く続く場合には診察が必要です。

朝起きて最初の数歩が特に痛むなど、特徴的な症状がある場合も医療機関へ伝えると診断の参考になります。

坂道や硬い路面をいきなり増やさない

同じ5kmでも平坦な道と坂道では身体への負荷が異なります。特に下り坂ではスピードが出やすく、脚への負担も変化します。

初心者はまず平坦で安全なコースを中心にし、身体が走ることへ慣れてから坂道を少しずつ加えると管理しやすくなります。

路面も一種類にこだわる必要はありませんが、急に不整地や傾斜の強い道へ変えると普段と違う筋肉を使います。距離、速度、坂道、路面を同時に大きく変えないことがポイントです。

体重を減らす目的でも急に長距離を走る必要はない

ダイエット目的でジョギングを始めると、「長く走るほど早く痩せる」と考えて距離を増やしがちです。しかし身体が慣れていない状態で長時間走り、けがをして数週間運動できなくなれば継続性を失います。

厚生労働省の成人向けガイドでは、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上行うことなどが推奨されていますが、同時に個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが示されています。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動ガイド2023 成人版」]

週60分という目安も、初心者が最初から連続60分走らなければならないという意味ではありません。ウォーキングなども組み合わせながら、長期間続けられる習慣を作ることが重要です。

基礎疾患や過去のけががある場合は運動開始前に相談を

高血圧、心血管疾患、糖尿病、腎疾患などの持病がある場合や、以前に膝・足首などを大きくけがしたことがある場合は、自己判断で高強度のジョギングを始めないほうがよいケースがあります。

厚生労働省の情報でも、運動開始前には基礎疾患の有無や状態、普段の身体活動量、運動内容などを確認することが重要とされています。特に高強度の運動を新たに始める場合には、状況に応じて医学的評価が必要になることがあります。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「運動前の健康チェック 最近の考え方」]

薬を服用している場合も、運動時の心拍数などへ影響するものがあります。心配がある場合は主治医へ「ジョギングを始めたい」と具体的に相談しましょう。

初心者がジョギング前に確認したいチェックリスト

  • 今日は足・膝・腰などに痛みがないか
  • 睡眠不足や強い疲労がないか
  • 発熱など体調不良がないか
  • 前回のランニングによる痛みが残っていないか
  • シューズの靴底が極端に摩耗していないか
  • 靴ひもが緩すぎたり締めすぎたりしていないか
  • 最初から速いペースで走ろうとしていないか
  • 距離や時間を急激に増やしていないか
  • 暑さ・寒さなど気象条件に無理がないか
  • 水分補給が必要な環境では準備できているか

特に「昨日から痛いけれど予定どおり走らなければ」という考え方は避けましょう。トレーニング計画より、その日の身体の状態を優先します。

初心者が覚えておきたいフォームの要点

ポイント 意識したいこと
姿勢 腰だけを曲げず、自然な姿勢を保つ
視線 足元だけを見続けず少し前を見る
力を抜いてリラックスする
肘を自然に曲げて前後へ動かす
歩幅 無理に広げず、身体から遠すぎる位置へ着地しない
着地 かかと・つま先など一種類へ無理に矯正しない
ペース 初心者は会話できる程度の楽な速度から始める

これらはあくまで基本的な目安です。痛みがある人がフォームだけを変更して解決しようとするのではなく、練習量や身体の状態も一緒に確認することが重要です。

ランニングシューズ選びのチェックリスト

  • ランニング用として設計されたモデルを選ぶ
  • 両足を実際に履いて確認する
  • つま先へ適度な余裕がある
  • 指が強く圧迫されない
  • 横幅がきつすぎない
  • かかとが大きく浮かない
  • 甲が痛くなるほど締め付けられない
  • 歩いたときに違和感がない
  • 可能なら店内で軽く走って確認する
  • 普段ランニングで使う靴下と合わせる

足型測定ができるスポーツ用品店やランニング専門店を利用するのも有効です。サイズ表記だけで通販購入するより、初心者の最初の一足は実際に試着したほうが失敗を減らせます。

フォーム改善より先に「痛くない状態」を取り戻すことも必要

すでにジョギングをするたびに足が痛くなる状態なら、「正しいフォームを身につけるためにもっと走ろう」と考えるのは逆効果になることがあります。

まずランニング量を減らす、あるいは一時的に休み、日常生活で痛みがない状態へ戻るか確認します。その後、必要に応じてウォーキングから再開します。

休んでも改善しない、再開するとすぐ同じ場所が痛む場合は、フォームをインターネット上の情報だけで自己矯正するのではなく、整形外科などで状態を確認することをおすすめします。

まとめ:初心者は「正しいフォーム」より無理のない負荷管理を優先する

ジョギングを始めてから足が痛くなる場合、原因をフォームだけに限定しないことが大切です。走る距離・速度・頻度の急増、休養不足、シューズのフィット、路面、筋力、過去のけがなど、さまざまな要素が関係します。

フォームについては、特定の着地方法へ無理に変更するより、歩幅を広げすぎず、身体から遠すぎる場所へ足を着かないこと、肩の力を抜き、自然な姿勢でゆっくり走ることから始めましょう。走り続けるのが大変なら、ウォーキングと短いジョギングを交互にしても問題ありません。

シューズは「初心者用」「クッション最強」といった表示だけで決めず、実際に両足を履いてフィット感を確認します。つま先には適度な余裕を持たせながら、かかとが大きく浮いたり、横幅や甲が強く圧迫されたりしないモデルを選びましょう。

また厚生労働省は、身体活動・運動について個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むことを推奨しています。運動前・運動中・運動後の体調確認やウォームアップ、クールダウンも重要です。[参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」]

ジョギング初心者にとって一番重要なのは「速く・長く走ること」ではなく、「痛みなく継続できる負荷で身体を少しずつ走ることへ慣らすこと」です。強い痛み、腫れ、歩行困難、外傷後の痛みがある場合や、休んでも痛みが改善しない、同じ場所の痛みを繰り返す場合にはジョギングを中止し、整形外科などの医療機関へ相談してください。

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