頬がこけて見える、フェイスラインが下がって見えるといった悩みから、顔を物理的に引き上げる「リフトアップバンド」を検討する人もいます。装着するだけなので手軽に見えますが、頬こけと顔のたるみは同じ状態とは限らず、特に10代では「本当に皮膚がたるんでいるのか」を先に考えることが重要です。
リフトアップバンドで顔を引っ張れば、装着中の見た目が変化する可能性はあります。しかし、顔の脂肪量や骨格などが原因で生じている頬のくぼみを根本的に改善するものとは考えにくく、強く締め付ければよいわけでもありません。この記事では、高校生など10代で頬こけ・たるみが気になる場合に知っておきたいポイントを整理します。
そもそも頬こけと「たるみ」は別のもの
最初に整理したいのが、「頬がこけて見える=皮膚がたるんでいる」とは限らないことです。頬こけは、頬のボリューム、顔の骨格、皮下脂肪の付き方、表情、光の当たり方などによっても印象が変わります。
例えば、頬骨が比較的目立つ骨格で、その下の部分のボリュームが少ない場合、若くても頬がくぼんで見えることがあります。逆に頬のボリュームが十分にあっても、写真の照明が斜め上から当たるだけで頬骨の下に影ができ、「頬がこけた」と感じる場合があります。
一方、一般に「たるみ」と呼ばれるものは、皮膚や皮下組織などの変化によって顔の一部が緩んだり下垂したりして見える状態です。日本皮膚科学会が公開している美容医療診療指針でも、顔のシワ・たるみについて複数の状態を区別して扱っています。自分で鏡を見ただけでは、頬こけなのか、たるみなのか、もともとの骨格なのかを判断しにくいことがあります。[参照:日本皮膚科学会 一般公開ガイドライン]
リフトアップバンドで期待できること
リフトアップバンドは、頭部や顔周辺に装着して、頬やフェイスラインを物理的に上方向へ引っ張るタイプの製品です。そのため、装着している間にフェイスラインなどの見え方が変わること自体は不思議ではありません。
ただし、装着中に顔が持ち上がって見えることと、頬こけやたるみそのものが治ることは別問題です。バンドを外した後も顔の構造そのものが恒久的に変化する、と期待して購入するのは避けたほうがよいでしょう。
特に頬こけの場合、顔を外側や上方向へ強く引っ張ることで、自分が気になっている部分が必ず改善して見えるとも限りません。原因が皮下脂肪の少なさや骨格による陰影なら、「持ち上げれば解決する」という単純な関係ではないからです。
高校生ならリフトアップバンドを買う前に確認したいこと
高校生など10代で顔のたるみが気になっている場合には、まず年齢だけを理由に「顔が老化してたるんだ」と決めつけないことが大切です。鏡で毎日顔を確認していると、小さな左右差や影まで以前より目立って感じることがあります。
例えば、正面から照明を当てた状態では気にならないのに、洗面所の上方向から照明を当てると頬が大きくくぼんで見える場合があります。また、スマートフォンのカメラは撮影距離やレンズ、角度によって顔の印象がかなり変わります。複数の環境で確認すると、「実際の頬の形」と「写真や照明による見え方」を切り分けやすくなります。
また、以前と比べて急に頬がこけた場合には、単純な美容上の問題として考えないほうがよいケースもあります。体重や体調などに大きな変化がある場合は、リフトアップ用品で隠そうとするより、保護者など信頼できる大人に相談し、必要に応じて医療機関で相談するほうが適切です。
リフトアップバンドを長時間・強く締め付けるのは避ける
リフトアップバンドを使う場合でも、顔や頭を強く締め付ければ効果が高くなるとは考えないようにしましょう。痛み、頭痛、皮膚の赤み、かゆみ、圧迫感などが生じた場合には使用を中止するのが基本です。
特に就寝中は、違和感があってもすぐに調整できない可能性があります。「寝ている間に長時間付ければもっと効く」と自己判断して過度に使用するのではなく、製品に記載された使用方法・装着時間・対象年齢などを確認してください。
また、肌に直接触れる製品では素材との相性にも注意が必要です。皮膚に異常が続く場合には使用をやめ、皮膚科などで相談しましょう。日本皮膚科学会では皮膚科専門医を検索できるページも公開されています。[参照:日本皮膚科学会 皮膚科専門医MAP]
「頬こけを目立たなくしたい」なら見せ方を変える方法もある
頬の形そのものではなく、見た目が気になっている場合には、物理的に強く顔を引っ張る方法以外から試す選択肢もあります。髪型、前髪や顔周りの毛量、メイク、照明などによって頬の影の見え方はかなり変化します。
例えばメイクでは、頬がくぼんで見える場所に濃いシェーディングを入れると、陰影が強調されて余計にこけて見えることがあります。一方でチークやハイライトの位置を調整すると、頬の立体感の印象を変えられる場合があります。
写真で気になる場合は、カメラを顔へ極端に近づけず、自然光に近い柔らかい光で撮影して比較してみるのも方法です。SNSや自撮り写真だけを基準にして自分の顔を評価しないことも大切です。
美容医療をすぐ検討する必要はない
頬こけやたるみについて検索すると、糸によるリフト、ヒアルロン酸注入などの美容医療に関する情報も出てきます。しかし、これらは家庭用のリフトアップバンドとはまったく別物で、医療行為には効果だけでなく副作用や合併症などのリスクがあります。
日本皮膚科学会などが公開している美容医療診療指針でも、例えばフィラー注入では重篤な合併症の可能性について注意が示されています。また、糸によるリフトについても効果の程度や持続期間、合併症などを理解したうえで検討する必要があります。[参照:美容医療診療指針]
特に未成年の場合、見た目について悩んでいるからといって、SNSや広告で見つけた美容施術を急いで受ける必要はありません。気になる状態が強い場合には、まず保護者と相談したうえで医師に状態を確認してもらうほうが安全です。
急に頬がこけた場合は美容グッズより原因確認を優先する
昔から頬が細く見えるのであれば、生まれ持った顔立ちの可能性もあります。一方、「数週間から数カ月で明らかに顔つきが変わった」という場合には、変化が起きた時期を振り返ってみましょう。
特に、短期間での大きな体重変化、食欲の変化、体調不良なども同時にある場合には、美容グッズを購入することより体調について相談することを優先してください。原因によって相談先は異なるため、未成年ならまず保護者に状況を伝え、必要に応じて医療機関を受診する方法があります。
また、外見についての悩みが強くなり、鏡を見るたびにつらくなったり、学校生活や食事などに影響が出たりしている場合にも、一人だけで抱え込まず身近な大人へ相談することが大切です。
まとめ:リフトアップバンドは「頬こけを治す道具」と考えない
リフトアップバンドは顔を物理的に引き上げるため、装着中にフェイスラインなどの見え方が変化する可能性があります。しかし、頬こけやたるみの原因そのものを解決できるとは限りません。特に高校生など10代では、骨格、皮下脂肪の付き方、照明、写真の撮り方などによって頬がこけているように見えている可能性も考える必要があります。
購入する場合は、長時間の使用や強すぎる締め付けを避け、メーカーが示す使用方法を守ることが重要です。痛みや皮膚トラブルなどが起きた場合は使用を中止してください。
そして、以前にはなかった頬こけが急に目立つようになった場合や、体重・体調にも変化がある場合には、美容用品だけで対処しようとせず、保護者などに相談したうえで医療機関で原因を確認することを優先すると安心です。


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