美容医療で注目されている「ピコレーザー」は、シミやそばかすの治療、タトゥー除去などに使われる最新のレーザー技術です。しかし、最近では「ピコレーザーに脱毛効果があるのでは?」という声も増えてきました。この記事では、ピコレーザーの基本的な仕組みから、脱毛との関係、そして脱毛に効果的なレーザーとの違いまでをわかりやすく解説します。
ピコレーザーとは?
ピコレーザーは、従来のナノ秒レーザーよりもはるかに短い「ピコ秒(1兆分の1秒)」という時間で照射されるレーザー治療です。この超短時間の照射により、熱ではなく「衝撃波」でメラニン色素やタトゥーの色素を砕くという特徴があります。
代表的な治療には、シミ・そばかす除去、肌のトーンアップ、毛穴・ニキビ跡改善などがあります。
ピコレーザーに脱毛効果はある?
結論から言うと、ピコレーザーは基本的に脱毛目的のレーザーではありません。その理由は、毛根(毛乳頭やバルジ領域)を破壊するのに必要な熱エネルギーが不足しているためです。
ただし、一部の人には一時的な減毛効果が見られる場合もあります。特に産毛や細い毛の場合、光による軽い刺激で毛の成長が抑制されることがありますが、これは「脱毛」と言えるほどの効果ではありません。
医療脱毛との違い
医療脱毛では、毛を生やす細胞を熱で破壊する「熱破壊式」や「蓄熱式」などのレーザー(例:アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー)が使用されます。
レーザーの種類 | 目的 | 脱毛効果 |
---|---|---|
ピコレーザー | シミ・色素除去、肌改善 | ✕(ほぼなし) |
アレキサンドライトレーザー | 医療脱毛 | ◎(高い) |
ダイオードレーザー | 医療脱毛 | ◎(高い) |
ピコレーザーで毛が抜けることがある理由
治療直後、一時的に毛が抜けたように感じることがありますが、これは「ショックロス(衝撃による一時的脱毛)」と呼ばれる現象です。髪の植毛などの分野ではよく見られますが、毛根への直接的な破壊は伴いません。
つまり、ピコレーザーで毛が抜けることはあっても、すぐにまた生えてくるのが普通です。
本気で脱毛を考えるなら?
脱毛をしっかりと行いたい場合は、以下のような医療脱毛機器を選ぶのがおすすめです。
- ジェントルレーズ(アレキサンドライト)
- ソプラノアイス(蓄熱式ダイオード)
- メディオスター(蓄熱式ダイオード)
これらは毛根やバルジ領域をターゲットにするため、高い脱毛効果が期待できます。
まとめ:ピコレーザーは脱毛には不向き
ピコレーザーは高性能な美容レーザーですが、脱毛には向いていないのが実情です。脱毛を考えている方は、専門の医療脱毛クリニックを利用し、毛質や肌質に合った機器を選ぶことが大切です。
とはいえ、シミやくすみが気になる方にはピコレーザーはとてもおすすめできる施術です。目的に応じて最適な美容施術を選びましょう。
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