足関節前方で感じる「つっぱり感」や「詰まり感」がある場合、これは長母趾屈筋の短縮や癒着が原因であることが多いです。特に、リウマチ患者のようにエンドフィールが骨性のものの場合、足関節の可動性に問題が生じることがあります。本記事では、足関節前方のつまりがどの骨と骨が可動性を失ったために起こるのか、そしてその解決方法について詳しく解説します。
1. 長母趾屈筋と足関節前方の詰まり感
長母趾屈筋は、ふくらはぎの深い部分から始まり、足首の内側後方を通って親指の先端にまで伸びている筋肉です。この筋肉が硬くなったり、癒着が生じたりすると、足首の背屈(つま先を上げる動き)時に「つっぱり感」や「詰まり感」を感じることがあります。これが足関節前方の痛みや不快感を引き起こす主な原因です。
また、距骨という足首の関節内の骨が、長母趾屈筋の硬さにより、後方への滑りを妨げられると、背屈時に足関節前方で骨や軟部組織が挟まれ、インピンジメント(圧迫)を引き起こすことになります。
2. リウマチ患者のエンドフィールと足関節の可動性
リウマチ患者では、関節が硬くなることが多く、その影響で足関節の可動性が制限されることがあります。特に「エンドフィール」とは、関節が動く際の最後の抵抗感や感じる硬さのことを指しますが、リウマチ患者の場合、このエンドフィールが骨性のものになることがあり、これが足関節前方のつまりや痛みを引き起こします。
骨性のエンドフィールでは、関節の可動範囲が狭くなり、正常な運動ができなくなるため、足関節前方での痛みや不快感が生じやすくなります。特に、距骨が前方に押し出されることで、この詰まり感が強く感じられることがあります。
3. どの骨と骨の可動性が失われるのか?
足関節前方の詰まり感が発生する原因は、主に距骨と脛骨、腓骨の間での可動性が失われることです。これらの骨が適切に動かないと、足首の背屈運動が制限され、足関節前方で圧迫が生じます。
距骨は、足首の関節内で非常に重要な役割を果たしており、その後方への滑りがスムーズに行われることが、足首の正常な動きには不可欠です。リウマチ患者や長母趾屈筋が硬くなった場合、これらの骨がうまく動かず、インピンジメントが発生することがあります。
4. 解決策と予防方法
足関節前方のつっぱり感や詰まり感を改善するためには、まず筋肉の柔軟性を改善することが重要です。長母趾屈筋のストレッチや、足首の可動域を広げるエクササイズが効果的です。また、リウマチ患者においては、関節の炎症を抑える治療や、物理療法によって関節の動きが改善されることがあります。
さらに、足関節のインピンジメントが改善しない場合、専門医による治療や、必要に応じて手術を検討することもあります。
まとめ
足関節前方の詰まり感や痛みは、長母趾屈筋の硬さやリウマチなど、さまざまな要因で引き起こされることがあります。特にリウマチ患者では、骨性のエンドフィールが原因で足関節の可動性が失われ、痛みが生じることがあります。適切なストレッチや治療法を取り入れ、専門医のアドバイスを受けることで、痛みを軽減し、足首の正常な動きを回復することが可能です。


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