「歩いても全然疲れない」「長距離を歩いても不思議と疲れない」という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。特に、川越から池袋まで31kmも歩いたのに疲れを感じなかったという体験者もいますが、なぜこうした現象が起こるのでしょうか?ここでは歩行と筋トレの違いを見ていきます。
歩くことと筋トレの違い
まず、歩くことと筋トレの根本的な違いを理解することが重要です。歩くことは有酸素運動であり、心臓や肺を使って酸素を体内に取り込んでエネルギーを作り出します。筋トレは、筋肉を使って瞬間的に力を出す無酸素運動で、筋肉の細かい繊維を破壊して強くするプロセスを含みます。
有酸素運動のウォーキングは、体が適応しやすい運動で、長時間続けても体がエネルギーを効率的に供給できるため、疲れを感じにくいことがあります。しかし、筋トレでは筋肉に対する負荷が高いため、筋肉疲労が蓄積しやすく、その結果、疲労を強く感じることがあります。
体力と疲労感の関係
体力の向上は、身体が運動に慣れることから来ます。普段からウォーキングをよくしている人の場合、長時間の歩行にも耐えることができる体力がついており、そのため疲れを感じにくくなります。逆に筋トレを普段行っていないと、筋肉が瞬間的な負荷に慣れておらず、筋肉痛や疲労を感じやすいです。
また、筋トレは主に筋肉の破壊を促すため、回復の時間が必要です。一方で歩行は筋肉を傷つけるわけではなく、軽度の負荷が体に慣れやすいことから、疲れにくく感じるのです。
疲れを感じない理由とそのメカニズム
長距離を歩いても疲れない理由は、歩行が比較的低負荷であることと、酸素供給が効率的に行われていることに関係しています。体が有酸素運動に慣れていると、エネルギーの供給がスムーズに行われるため、疲れにくくなるのです。
さらに、歩くことは筋肉を継続的に使いますが、負荷が軽いため、筋肉の疲労は比較的少ないです。これは筋トレのように一度に大きな負荷をかけることがないため、体が疲れを蓄積しにくいという特徴があります。
どうして筋トレは疲れるのか?
筋トレは、高強度で筋肉を一度に使うため、筋繊維が微細に破壊され、その修復に時間がかかります。この過程で筋肉痛や強い疲労を感じるのは、その回復過程に体が関与しているからです。無酸素運動は瞬間的な力を必要とし、体への負担が大きいため、体が回復するためにより多くの時間を必要とします。
そのため、筋トレ後には疲れを感じやすく、ウォーキングのような軽い有酸素運動には感じることのない筋肉の張りや痛みを感じることになります。
まとめ
歩いても全然疲れない理由は、体がウォーキングという有酸素運動に慣れているからです。ウォーキングは、体に優しい負荷をかけるため、エネルギーを効率的に使いながら運動することができ、疲れにくいのです。対して、筋トレは瞬間的な力を必要とし、筋肉に大きな負荷をかけるため、疲れやすくなります。
自分の運動習慣に応じて、どのタイプの運動が合っているのかを見極めることが大切です。どちらもバランスよく取り入れることで、体力の向上が期待できるでしょう。
コメント