全健会というカイロプラクティックの活動支援団体に関する質問が最近注目を集めています。知り合いがこの団体に参加しており、セミナーを受けることでカイロプラクターとして開業できると聞いていますが、そのセミナーの料金が高額で、さらにセミナー費用を支払うために商品を売らなければならないという仕組みになっているようです。このようなビジネスモデルは、一般的にどう評価されるべきか、また、その怪しさの原因について探ってみましょう。
全健会とは?そのビジネスモデル
全健会は、カイロプラクティックの活動支援を行う団体として、会員向けにセミナーを開催しています。これらのセミナーは、受講生がカイロプラクターとして開業できるという内容を提供しており、その費用は40万円から200万円という高額なものです。
このビジネスモデルの特徴的な点は、受講料を現金で支払うのではなく、商品(枕やマットレス、サプリメントなど)を購入して、それを知り合いや他の人に売ることで支払うという仕組みです。このようなモデルは、典型的なマルチ商法(MLM)の特徴を持っていると考えられます。
怪しいと感じる理由とその背景
このような仕組みが「怪しい」と感じる理由は、いくつかあります。まず第一に、セミナー費用が高額であり、その支払い方法が通常のサービス費用の支払い方法ではなく、商品の購入を通じて支払うという点です。
また、セミナーを受けることで開業できるという点も疑問です。カイロプラクティックの資格を得るためには、通常、国家資格や認定を受けた専門機関での教育が必要であり、この団体が提供するセミナーがそれに相当するのか、疑問が生じます。
マルチ商法とカイロプラクティック業界の関係
このようなビジネスモデルは、しばしば「マルチ商法」と呼ばれるものに近いと言われています。マルチ商法は、商品やサービスを販売することに加えて、その販売活動を他の人に広めることで報酬を得る仕組みです。一般的には、商品があまり売れない場合でも、ネットワークが広がれば報酬が増える仕組みです。
カイロプラクティック業界では、確かに専門知識が必要ですが、その専門知識を提供することと、ネットワークを作ることが商業活動の中心になることは少ないはずです。したがって、全健会のような団体のビジネスモデルが、カイロプラクティックの専門知識を提供するという本来の目的から逸脱している可能性があります。
セミナーと商品販売の問題点
全健会のセミナーに参加して得られるのは、カイロプラクターとしての資格ではなく、実際には商品を販売するためのスキルだけである可能性があります。セミナーの内容が、実際のカイロプラクティック技術の習得や患者ケアに関するものではなく、販売活動に重点を置いている場合、その信憑性には疑問が残ります。
さらに、商品を他人に売ることが求められるという点も問題です。このような販売方法は、消費者にとっても不安を感じさせる可能性があります。正当な理由で商品を購入し、その商品が本当に価値のあるものである場合は問題ありませんが、販売活動が主な目的になっている場合、そのビジネスは健全とは言えません。
まとめ:全健会のビジネスモデルとそのリスク
全健会のような団体が提供するビジネスモデルには、注意が必要です。高額なセミナー料金と、商品を売ることが求められる仕組みは、疑念を抱かせる要因となります。また、カイロプラクティックの資格を得るための正当な方法ではなく、商品販売を目的とした活動が主体となっている場合、そのビジネスの健全性に疑問が残ります。
もし、全健会のような団体に参加しようと考えている場合は、そのビジネスモデルの実態をよく理解し、慎重に判断することが重要です。特に、商品販売が中心となっている場合、その活動が実際にどのようなものか、十分に調べることが求められます。
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